節分ですね。
子供の頃、節分が大好きでした。というより豆まきが大好きでした。
クリスマス、地蔵盆、お正月の3大イベントに次ぐ、高揚感。
あの頃は恵方巻きなんて美味しそうなイベントはなかったですが、あればきっと食らいついてたはずです。声だしちゃいけないっていうルールに妙にテンションあげて、きっとモフモフなってたことでしょう(笑)
 あの頃の僕は、とにかく豆まきに情熱を注いでました。なにせ相手は見えない敵、鬼ですから、作戦は念密に、お掃除は隅のほうからの精神を取り込んだ作戦。まずは玄関の扉を45センチくらい開けて、( 今思うと、鬼の幅がそんな小さくないんでしょうけど)2階の部屋の隅の方から、徐々に階段へ追い込んで、素早く部屋のドアを閉める。時々、「福はうち!」を言うのを忘れて、あわてて扉を開いて「福はうち」。階段を下へ下へと追い込んでる時は、ちょっとしたヒーローになりきってました。実際鬼に出くわして、炒り大豆だけで何とかしなさい!って言われても困りますが、その日だけはヒーローなんです。
一階に降りると、まずは座敷、そこから順番にトイレにも、そして「排水溝に詰まるからあかん!」って言われながらも、お風呂場にも入念にまいて、そして玄関から盛大に追い出して、福を招きいれてました。きっと近所の人は、今年も張り切ってるなぁって思われてたことでしょう(笑)
 鬼との戦いを終えた後は、お楽しみの豆ダイム。最近はそのままお酒のアテになるような、美味しく味付けされた豆が多くなりましたが、あの頃は家で大豆を炒っただけの、素朴なお豆。あの味が、妙に好きだったんです。コタツの上で、桝から歳の数だけ分けてもらうんですが、小学生の頃なんで、10粒ちょっと。サバを読んで大人ぶってみても15,6粒。鬼を追い出したヒーローに対しては、勘定に合わないですよね。鬼がうじゃうじゃいる島へキビダンゴでお供したキジたちには申し訳ないですけど、こちらは育ち盛りの食べ盛り。こっそり2階にあがって、さっき巻いた豆の、大丈夫そうなのを拾って、服で拭いて食べてました。さっきまでのヒーローが、今度はまるで鳩のようにクッククックと。
 今でもこの季節になると、コンビニのレジ前とかにおいてある豆まき用の豆をみると、鳩時代を思い出します。出店が重ならず家にいる時は、今でも豆まきをするんですが、後のことを考えて、エア豆まきです。しかも大人になって恥じらいを覚えたので、ボソボソっと「鬼はそと、福はうち」を早口でつぶやきながら(笑) 

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鬼を追い出し、福を招いて、明後日水曜日からは京都高島屋さんでの出店です。
2月の京都、ジンジンを冷えそうですが、キリっと気を引き締めて出店します!
ぜひぜひ遊びにいらしてくださいね。